ふわふわ~っとした表現が好きな人。
具体的な数字で表すのが好きな人。
皆さんはどちらの傾向がありますか?
具体的な説明が欲しい人に、抽象的な言い方をすると「それ、どういうこと?!」となる。
そんなとき、抽象的な表現でピンとくる人は、「何?説明したじゃん」となる。
お互いに「どういうこと?」とコミュニケーションをとることに、ストレスを抱えてしまいます。
今回は、この「具体的か抽象的か」の観点から、コミュニケーションをスムーズにする方法と考え方をお伝えします。
自分が具体的な方か、抽象的な方かを知る
普段、口にする言葉は、どんなことが多いでしょう。
もちろん、どちらが良い悪いではありません。
ただ、コミュニケーションをスムーズにするためには、自分と相手の傾向を知っておくことが大切です。
なぜかというと、あまりにも極端だと、伝えたいことが伝わらずにストレスになるからです。
コミュニケーションは、「伝える」だけで終わりではありません。「伝わる」ことで意思疎通ができたと、私は思えます。
そして、人や場面によって使い分けられると、対人関係のストレスが減っていきます。
抽象的な表現
わくわく 平和 穏やか 感謝 優しい 正義 清潔感 工夫 規則正しい 厳しい
このような言葉が、抽象的な言葉です。まだまだたくさんあります。「たくさん」も抽象的。
「寛容な人でありたい」などという言い方も、抽象概念です。
「アレ用意しといてね」も、普段から仲が良ければ、分かるかもしれません。しかし、当然「アレって何?」と困る場面もあります。
「具体的に言うと、どういうこと?」と聞きたくなるもの
好きなタイプが「優しい人」の場合。どんなことが「優しい」のかは、人によって違いますね。
いつもニコニコしてる人かな
いや、仏頂面だけどさりげなくフォローしてくれる人!
「具体的に言うと、どんなことですか?」と聞けるものは「抽象的」ですね。
具体的な表現
「5W3H」で表すもの
- When いつ・時間
- Where どこ・場所
- Who 誰・人物
- What 何・もの、こと
- Why なぜ・理由
- How どのように・方法
- How many どれくらい・大きさ
- How much いくら・値段
14時に○○公園でAさんと待ち合わせ。○○公園までは私の家から12kmで、電車で10分。200円の運賃かかる。
このような、数字を交えたものです。
具体的で明確だ
「りんご」「ぶどう」なども具体的です。抽象度を上げると「果物」になります。
「りんご」をさらに具体化すると「ジョナゴールド」「サンフジ」という銘柄になってきますね。
りんごはシャキシャキ系が好きだ
どんな求人広告がピンとくるか
「あなたが輝ける場所です!」「アットホームな職場です」「未経験でも親切に教えます」
このような表現は、抽象的なものですね。
「給与・就業時間・休日・福利厚生」が主に書かれているものは、具体的な表現をする人が考えたと、私は受け止めてます。
アットホームは分かったから、具体的な情報をクレ
私は仕事の場面では、具体的な情報が欲しいです。ふわっと説明されて、自分で考えてしたことが「違う!」と言われたことがあります。「それなら具体的に言ってくれよ」と思いましたね。
親切に教えてもらえるんだ!だったら応募してみようかな
給料や福利厚生などはさておき、その会社に入ると「どうなるのか」をまずイメージする人は、抽象的な表現にピンとくるのではないでしょうか。
相手が具体的な情報と抽象的な表現、どちらに反応するか
自分の傾向がなんとなく分かったら、相手を観察してみてください。
おおまかに、ざっくりと伝えて「おぉ~なるほど!」と、リアクションしてくれるのか。
ざっくり伝えると「それって○○ってこと?」と、より具体的なことが知りたいのか。
もちろん、場面や関係性によって、微妙に変わるかと思います。そこは、なんとなくの肌感覚で大丈夫ですよ。
相手の傾向が分かったら、相手に伝わりやすい言葉を選べるね
私の場合、仕事では具体的な情報が欲しいです。「どういうこと?」と思うことが無駄というか、効率が悪いことが私は嫌なんですね。
ただ、「なんでもかんでも聞けばいい」ではありません。自分で考えることは考える。
しかし、会社のやり方や、数字などは間違ってはいけないと思うので、ある程度は具体的な指示があると助かるんです。
その一方で、名言と言われるものや、音楽、絵など、ふわ~っと感覚で受け取ることも好きです。
ケースバイケースだね
確実に、こなしてほしいことは「具体的に」。ある程度、自由度を上げるなら「ざっくりと」。
指示を出す立場であれば、使い分けると良いですね。
目的と具体的な行動
以前、私が悩んでいたことです。
「会社、やめたい」「しんどい」「無駄ばっかりでイライラする」
仕事に対して、ストレスが大きかったんですね。
ぐったり疲れてたなー
こんなとき、もちろん、休んだり癒したりすることが必要ですね。
ただ、「これからどうするのか?転職するのか?続けるのか?」と迷ったときは、答えを出したいですよね。
目的は抽象度を上げて考える
迷ったときは「なんのためにそれをしているのか?」と問いかけます。これは「目的」を考えるための質問です。
そもそも論ってやつ?
私の場合、働く目的は「生活のため」「業務そのものは好き」というものでした。
目的が複数ある場合、優先順位をつけてみてください。
今現在では、何が一番優先なのか
1番は「生活のため」でした。
目的が分かると「この仕事じゃなくても良い」と、選択肢が見えてきます。がむしゃらになっていたしんどさが、楽になりました。
抽象度を上げると「視野が広がる」んですね。
ただ、私は「生活のため」だけではなく、「仕事が好き」がある方が続きやすいなと、自分で思いました。
こんな風に、悩むときは、いったん目的を思い出してみてください。
「プロセス重視と結果重視」の考え方、言葉づかいも役に立ちます。こちらの記事参考にしてみてください。
抽象度を上げたら、具体的な行動を考える
抽象度を上げて、目的を思い出しました。
その次に、「そのために何をしますか?」と問いかけてみてください。
そうすると、具体的な行動や方法が出てきますね。あとは、やるだけです。
悩むとき、アイデアを出したいとき→抽象度を上げる
そのためにできることは?→抽象度を下げる
こうして、抽象度を上げたり下げたりすると、スムーズに考えて行動することができます。
やり方は、こちらの動画をご覧ください。
時々、ナレーターが半笑いになってるところが好きです(笑)
比べるときは、同じ高さで比べる
何かと何かを比較するときは、「同じ抽象度」で比べましょう。
例えば、新しい趣味で「ピアノ」か「ギター」どちらかで迷ったとしましょう。これは「同じ高さ」のものです。メリットやデメリットを比較して選びます。
「ピアノ」か「スポーツ」だと、少し違うのが分かりますか?「スポーツは何なのか?」を明確にした方が、きちんと比較ができます。
ピアノかサッカー。あ、ピンとくる。
「仕事と私、どっちが大事なの?」答えにくいのは、高さというか、種類が違うんだね
「あの人と私」なら選べますよね。「仕事と家事」とか。
「お金と愛」は?よく比較されてるけど
同じところを見つけるためには、抽象度を上げる
相手と仲良くなりたいときは、抽象度を上げてみましょう。抽象度を上げるほど、共通点を見つけられます。
どうしてかというと、具体的に、細かくすればするほど「違い」に注目してしまうんです。
「出身の市が一緒だ!」「嬉しい!」「あそこにあのお店があったよね」
などと、盛り上がりますね。
しかし、せっかく共通点が見つかったのに、同じ出身の市から細かく、町と町で分けてしまうとどうでしょう。
「あ~△△町か~。不良が多いよね」「いやいや、今はまともだよ。□□町は変な人多くない?」このように「違い」を探してしまいます。この例は極端ですが。
こんなときは、また「相手とどうなりたいんだっけ?」→「仲良くなりたいんだった」→「抽象度を上げる」と、目的を思い出すと良いですね。
最初はOKと言っていたのに、具体的な話になるとNG
「総論賛成・各論反対」という言葉があります。
ある案などについて、趣旨には賛成するが、個々の具体的事柄には異議をとなえること。
総論(そうろん)賛成(さんせい)各論(かくろん)反対(はんたい)
大まかな話し合いでは「OK」。次に細かく話していくと「NG」がたくさん。
こんなことが起こりえるんですね。
最初は「良い」って言ったじゃーん!!
「みんなで集まろう」→「良いね!声かけてね!」と楽しく話していたのが
「あの話進んだよ!メンバーは10人で、場所は☆☆ね!」→「え、多いな。5人くらいかと思ってた。場所は△△じゃだめ?」
このようなミスマッチが起こります。
途中経過で話し合いって大事だね
こうなると、ひたすら話し合って、折衷案を探すしかありません。
パートナーの細かい行動が嫌になったら、どうして付き合い始めたのか?を思い出す
恋人や夫婦など、パートナーの行動に、イライラすることがありますね。
そんなときは「どうして付き合ったのか?」「どうして結婚したのか?」と問いかけてみましょう。
最初は、好きになって、付き合ったはずです。(違う場合は、置いておきます。)
「安心感がある」「一緒にいると楽しい」「素の自分を出せる」など、ポジティブなものではありませんか?
一度、それを思い出してみましょう。細かいことは気にならなくなります。
長く一緒にいると、最初の目的を忘れてしまいます。
靴下脱ぎっぱなしも、どうでもいいか♪
パートナーの細かいところが目に付くようになったら、思い出してみてください。
何か問題や事件がある場合は、別問題です。相談できる人に相談しましょう。
さいごに
今回は、コミュニケーションのストレスを「具体と抽象」で考えてきました。
まずは自分の傾向を知ること。そして、相手を観察すること。
会話や意思疎通のストレスが減ると、かなり楽になります。
ぜひ、実践してみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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