私は前職、納棺師という仕事をしていました。
葬儀会館やご自宅に行き、
ご遺体のお身体を清めて
処置、お着替え、お化粧などをしていました。
綺麗なご遺体だけではなく
状態が良くない方や
事故や自死など
色んな亡くなり方のご遺体に出会いました。
飛び降りて脳みそが飛び出ている状態や
水に浸かっていたため腐敗が進んでいる状態。
色々でした。
そういう、「良くない状態」はインパクトが強く、
(特に、におい。)
よく覚えています。
でも、それと同じくらいに、
天寿を全うされて、ご家族に愛されてきたことがよく伝わる
故人様やご家族のことも覚えています。
とあるおばあちゃんに、お孫さんと一緒にお化粧をしたこともあります。
「おばあちゃんかわいい~!」
「口紅はどの色がいいかなぁ~~♪」
「生きとるときよりべっぴんやな!!」
ものすごい和やかな空気感で、こちらも幸せを感じてました。
見ず知らずのおばあちゃんですが、愛おしくなっていました。
反対に、故人様に関心のないご家族も、ありました。
色々な事情や背景がありますよね。
とても状態が悪く、お顔もギリギリ原型をとどめていたご遺体も、
なんとか形にして、とても生前のようにとはいかないけれど、
「人間として見られる」状態までなんとか頑張ったときに
「十分です。ありがとうございます・・・。」
と、深々と頭を下げられた方も、よく覚えています。
あまり詳しくは書けないのですが、
ときどき、納棺師をしていたときのことを思い出します。
私の兄は、2011年に自死で亡くなりました。
亡くなって1ヵ月経って発見され、しかも川に浸かっていた兄。
警察が撮った兄の遺体の写真があるのですが、
未だに見ていません。
父は「見ない方がいい」と。
兄はお骨になって還ってきたので、最期に見た兄も思い出せません。
(たぶん、あのときかな?という記憶はうっすらある)
亡くなり方は一人ひとり違い、
生まれた環境、生き方や在り方も死に方も
周りの人にとても大きな影響を与えると、私は思っています。
どう受け取るか、も個人で違いますが、
人の死を目の前にしたときの感覚や感情。
何年経っても消えないもの、感じられない感情。
言葉にできること、まだ言葉にならないこと。
死を通して、多くのことを感じとっているのだと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
兄が亡くなったときの記事はこちら

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