あなたは優しい人だよね。良い人だね。B型だもんね。怠け者だから仕方ないね。若い人ってなんでこうなの?だから田舎の人は・・・。政治家は。○○人は。
このように決めつけたような言い方をされると、モヤっとしませんか?
「優しい人だよね」とポジティブなものは褒め言葉として受け取れます。しかし、「本当はそうでもないんだけどなぁ」となるときも。
特に上司や目上の立場の人に決めつけられると、とても困ります。なぜなら、反論や訂正がしにくいからです。
相手を決めつけて関わることは、関係を悪くしてしまいます。どうしてこのようなことが起こるのか、お伝えします。
円滑なコミュニケーションをとるために、参考になればうれしいです。
決めつけてくる人は人との線引きが苦手
決めつけてくる人は、人との境界線があいまいです。
境界線があいまいということは、自分と他者の線引きができていないということです。
極端に言うと、自分が思っていること=相手も同じように思っているとなっているんですね。
説明しなくても「分かってくれるだろう」と思ったりする
えっ何のこと?ってびっくりするよ
悪気があるわけではなく、無意識なことが多いです。とはいえ、コミュニケーションをとったり仕事の話などで食い違いが多くなりがち。なので、やりにくくなってしまいます。
人との線引きができていないのは、自分の中でも区別できていないから
自分と他者の線引きができない人は、自分の中の「事実」と「考え」が区別できていません。
どういうことかというと、あくまで自分の考えや解釈にすぎないことを、まるで事実のように思い込んでいるということです。
自分の中でこの「事実」と「考え」を分けられていないと、人に対しても事実と考えを一緒くたにしてしまうんですね。
頭の中がごちゃごちゃになってるんだね
こちらの文章をお読みください。
1週間前にライン送ったのに既読スルーされていて、真面目な人は返信早いけど全然返って来ないんですが、SNSでは投稿していてイイネもしてるのになんでラインの返信くれないのか分からなくて友達に聞いたら「返したつもりになってるんじゃない?」って言われたけど当たり障りのない感じで、本当は嫌われたんだと思う。でも返信もせずSNSはするって失礼な人だよ。嫌われるようなことをした覚えはないけど無視せずにはっきり言うのが普通の大人としての対応じゃない?
色々とツッコミどころがあると思います。
ここでは「決めつけていること」「事実」「解釈」についてツッコんでみます。
名詞を使った一般化
相手の人を「真面目な人」「失礼な人」と決めつけていますね。
これは名詞を使って「一般化」をしている状態です。
他にも冒頭でお伝えしたように「○○な人」「血液型」「○○人」「雨女や晴れ男」「若者」「田舎者」など、名詞をそのまま相手や自分に当てはめて使うことです。
これを使うと何が起こるのかというと、本当は解釈にすぎないのに、まるでそれが事実だとおもいこんでしまうんです。
例えば
「B型はマイペースだから」→100%本当に本当ですか?そんなことはありませんね。
「最近の高校生はなってない」→すべての高校生がなってないですか?なってないことをした高校生も、365日24時間なってないですか?そんなわけはありません。
全員を一緒にするなよ!ってなるよー
絶対に使ってはダメ!と言いたいのではありません。誰もが使うと思いますし、私も使うことがあります。
「めんどくさがりだから、効率厨なんだよ」ってよく言ってます
自分に使うなら自分の足を引っ張らない程度に。人に対しては何かを説明するときに使う程度が良さそうです。そのときは一言「全員がそうではありません」と添えると理解してもらいやすいですね。
人に使うときは注意しよう
注意したいのが、名詞を使った一般化をして決めつけることを人に使わないことです。
言うとすれば、「おっちょこちょいなところあるよね」「時々自分の世界に入るよね」などと「その部分はあなたの一部分にすぎない」というニュアンスで言うと、まだセーフですね。
相手の反応を見てちょっと嫌そうな表情が見られたら、やめておいた方が良いでしょう。もちろん、関係性にもよります。まだ距離感が遠いときは注意したほうが良いですね。
思うのは自由だけど、押しつけるのがよくないね
決めつける言い方で言われたときは「(あなたは私を)そう思ってるんですね~」「そうですかねぇ?」くらいに流しておくと良いですね。
相手はもう思い込んでいますから、反論するほど「相手の思い込みの中」で「ほらやっぱりそうだ!」とどんどん絞られていきます。
スルースキルはやっぱり必要だな
事実と解釈がまぜこぜになっている
先ほどの文章で、まず事実と解釈に分けてみます。
事実・・・「1週間前にラインを送った」「既読スルーされている」(相手の意図は分からない)「相手はSNSに投稿し、それにイイネしている」「友達に聞いた」
解釈・・・事実意外すべて
解釈が多いですが、この文章を書いた本人は「ほぼすべて事実」と思い込んでいます。
「真面目な人は返信が早い」「当たり障りない」「嫌われた」「返信せずSNSをするのは失礼」「無視せずはっきり言うのが普通の大人としての対応」
これらは事実ではなく、この人の「考え」です。
考えは一人ひとり違うものだよね
自分の考えに過ぎないものを「相手もそう思っている」「これは事実だ」と思い込んでいるんですね。
自分の考えを相手にも押し付けてしまうと、コミュニケーションはうまくいきません。相手の違う考えを認めないからです。
変えられることを変えられないと思い込む
「名詞を使った一般化」をして決めつけることには、先ほどお伝えした以外にもデメリットがあります。
それは「本当は変えられるものを変えられない」と思い込むことです。
使えば使うほど、自己暗示を自分でかけてしまうんですね。
「俺はダメ男だ」って1000回言ったら本当にそうなりそう
「あ、これって決めつけてるかも」と気づけばOKです。
反対に、自分が望むことを口ぐせにできるともっと良いですね。
考えを押し付けてくる人への対応
考えを押し付けてくる人への対応はやはりスルーすることが一番です。
なかなかスルーできないから悩むのよ
職場で毎日会う人や、よく関わる人、立場によってはスルーすることが難しいですよね。そんなときに試してほしいことがあります。
詳しく話してもらう
スルーできないときは「それってどういう意味ですか?」「詳しく教えてもらえますか?」と話してもらうと良いです。
「いや、それは違いますよ」と言っても良いですが、思い込みが強い人は否定されることで余計に思い込みに拍車がかかる危険もあります。
はっきりいうと「めんどくさい・・・」
できれば反論したり訂正するより、まずは詳しく話してもらうことをおすすめします。
吐き出してもらったあとに聞く耳を持っていれば、訂正して受け入れてくれることもあるでしょう。
大切なのは、相手の押し付けてくる考えに、否定も肯定もしないことです。ここはしっかりと自分を保つふんばりが必要です。
押し付けられたり決めつけられたりして、どうしてもモヤモヤが続くときもあります。
そんなときは紙にワーっと気持ちを書いたり、誰かに聞いてもらいましょう。
モヤモヤは「溜めずに小出し」が大事
自分の「本来の目的」を考えるのも良いでしょう。
自分のコントロールできることに、できるだけ力を注いでいきましょう。そうすれば、自然に距離をとったり保つことができるようになっていきます。
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自分は事実と解釈を区別できるように練習しよう
決めつけてくる人は、自分の考えが社会の共通認識のように捉えていることをお伝えしました。
そして、自分の中でも事実と考えが区別できていないこと。だから相手と自分の区別も苦手だということ。
その人をコントロールすることはできません。ただ、自分のコントロールは練習してできるようになります。
考えを押し付けられたときは「それって、あなたの考えですよね」とひろゆき風に心の中で思うのも良いかもしれません。「まるで事実のように言うのやめてもらっていいですか?」とも。
ストレスを与えてくる人に対して対応するのは大変です。その代わりに、そのストレスに対する自分の反応に目を向けてみましょう。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
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