劇的な変化を望むほど、苦しみが深くなる。
これ、なんとなく「分かるなぁ」という言葉ではありませんか?
しんどさや違和感を感じると、
「自分を変えたい」
「人生を変えたい」
「このままでは嫌だ」
と強く思うようになります。

自然なことだね
こういった「不快感」は、心理学用語でいう「認知的不協和」とも関係しています。
“今の自分”と“なりたい自分”が大きくかけ離れているとき、人は強いストレスや葛藤を感じます。
その葛藤をなんとかしたくて、「一気に変わりたい」「早く楽になりたい」と劇的な変化を求める人も少なくありません。



だがしかし
変わろうとすればするほど、現実がしんどくなるんです。
「良い変化を目指したのに、なんで前より苦しいんだろ?」
「どっかで変わる方向を間違えたのかな?」
こんな風に、さらに悩むこともあります。
でも、反対に、苦しいのは変化している証拠でもあります。



成長痛みたいなものなのか?
この記事では、なぜ「変わろう」とする人ほど苦しみに直面するのか、
そしてどうすればその苦しみを乗り越えられるのかを、
心理学的な視点と日常感覚の両方から、解説していきます。
お役に立てると嬉しいです!


「こんな人生、もうイヤだ」から始まる変化
「このままの自分じゃいけない」
「もっと自由に、もっと幸せに生きたい」
そんな思いが芽生えたときこそ、変化のスタート地点。
苦しみが深いと感じている人ほど、「劇的に変わりたい」「がらっと人生を変えたい」という言葉を口にします。



それだけ辛い状態なんだよ
ここで大切なのは、変化には“必要なプロセス”があることです。
特に、今までの自分を強く否定している状態では、
変化は時に「現実がさらに苦しくなる」という形でやってきます。



分かるような分からないような


「心の揺り戻し」という壁
心理学には「ホメオスタシス(恒常性)」という概念があります。
私たちの心や身体が「慣れ親しんだ状態に戻ろうとする力」のことです。
たとえば、「もう人に合わせるのはやめよう」と決めたとします。
いつもは断らない場面で、断るという慣れていない選択をした。
そのあと、ものすごい不安や孤独感、罪悪感に襲われた。
これはホメオスタシスが働いて、心が「元に戻ろう」としているサインです。



なんかソワソワして落ち着かない感じ
つまり、本気で変わろうとするときこそ、心が強く揺れるのは自然な反応なんです。
この何とも言えないネガティブなものを感じる瞬間は不快だし、すぐ楽になりたいと思うくらい苦しいこともあります。
でも、それは後退ではなく、「前に進んでいるからこその反応」なのだと知っておいてください。
本当の変化は、筋トレのようにやってくる
今回、一番お伝えしたいこと。
それは、変化とは“筋トレ”のようなものだということです。
筋肉は、一度の激しいトレーニングで一気につくものではありませんよね。



ムキムキの人はムキムキになるまで何年かかったんだろ
軽い負荷でもいい。
同じ動きを、コツコツと、毎日繰り返すことで育っていきます。
これを、心も同じだと考えています。
- 今日、自分を責めずに済んだ
- 今日は断れた
- 自分を後回しにしなかった
- 感情を飲み込まずに、少し言葉にできた
- 寂しいと思っている、自覚ができた
- 焦らずに自分のペースでできた
こうした「ちいさな変化」の積み重ねが、少しずつ力をつけて、人生を大きく変えていきます。



こんなにささやかなことでいいのか!
ドラマチックなことはテレビや映画。現実は静かな積み重ね
しんどいときほど、「人生が変わった!」という劇的なストーリーを求めてしまいます。
それは、テレビや映画に任せましょう(笑)
現実的な変化は、ほとんどが“地味なもの”です。



コツコツに勝るものはないかもね
むしろ、目立たないところで、自分を裏切らずに続けてきた行動こそが、
あなたの土台を確実に作ってくれます。
たとえば、
- 自分に「よくがんばってるよ」と声をかけた
- 無理にポジティブにならず、落ち込む自分を認めた
- また同じパターンに陥ったけれど、それに気づけた
- できていないことよりも、できたことに目を向けた
こういう、一見小さな変化に見えるもの・・・
ものすごーーーく、立派な前進なんです。



自己肯定感高い人は小さなことを大切にするのかも
「今がしんどい」は、変化の真っ最中
もし今、
「なんでこんなに苦しいの?」
「変わろうとしているのに、むしろつらくなってない?」
そう感じていたら、
それは、あなたの変化が“本気で始まっている”証拠。



ちょっと踏みとどまろう
本気で変わろうとすれば、
今まで守っていた「安全なやり方」が通用しなくなって、心は不安定になります。
でも、それは新しい自分を育てている証でもあるんです。
苦しんでいた人生から変わるというのは、自分にやさしくなる練習をする必要があります。
それは、未来の話ではなくて「今現在」にフォーカスすること。



未来は今の積み重ねって言うしね
「いつか」ではなく「今から」自分に優しくすること。今日できたことを数えること。
今の自分をマイナスではなくプラスにすること。詳しくはこちらの記事をお読みください。


これは苦行ではなくて、ひたすら今の自分に優しく、本当の気持ちに寄り添うことで身に付きます。
これが身に付いてくると、だんだん生きることが楽になっていきます。
あなたの変化は、もう始まっている
ここまで読んで、言葉が入ってきているのなら、今の瞬間に変わっていっています。
ゴールが遠く見えるかもしれないし、「こんなんでいいの?」と感じるかもしれません。
でも、焦らなくても大丈夫です。
今日、ほんの少しでも自分を大切にできたなら、
それだけで、あなたはもう新しい道を歩きはじめています。
大きな変化より、小さな“やめなかった”が自信につながっていきます。



「気づいたら遠くまで来てた」って感覚になるよ
変化は筋トレのように、
派手ではないけれど、静かに、確実に積み重なっていくものです。
これは、小さな努力をし始めると、
「あ、こういうことかぁ」と腑に落ちていきます。
繰り返しますが、苦行ではなくて、だんだん楽になっていくものなので
安心してくださいね。
さいごに
「もっと早く変わりたい」
「劇的に変わって、今すぐ楽になりたい」
そう思ってしまうのも、当然のことです。
それだけ辛いことがあったということです。
ただ、ここで大切なのは
“今日も自分をちゃんと大切にできた”という、小さな選択の積み重ね。
一緒に小さな一歩を進んでいきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。


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