「こんな自分でごめんなさい」をもうやめよう。「こんな質問をする私、どう思いますか?」も。

「私がいるだけで迷惑ですよね」「こんなことを思う自分がダメなんだ」「こんなことに腹を立てる自分がおかしいのかな?」

このような態度がクセになっていると、辛いですよね。しんどいです。

テレビやYouTube、ネットの「お悩み相談」などには、お悩みの中にこのような言葉を付け加える人もいます。

「こんな質問でごめんなさい」とか「こんなことで悩む私っておかしいですか?」です。

どうしてこの言葉を付け加えるのか。悩みそのものだけで良いのに。

この記事では、この言葉を付ける目的と、この言葉が必要なくなる方法をお伝えします。

目次

「こんな自分でごめんなさい」は自己肯定感の低さを表す

「こんな自分でごめんなさい」「こんなことを思う私はおかしい?」という状態になるのは、自己肯定感が低い状態です。そのままですね。

これを、自分の中で思っているだけなのか、質問やお悩み相談をするのかで、若干区別できると思うんです。

大きく分けると

自分の中にとどめる→自分を責める傾向がある

お悩み相談や、SNSに投稿する→他者を責める傾向がある

このように分けられると私は考えます。どちらが良い悪いではありません。

人によるよね

悩みによって変わるかも

「こんな自分」を自分の中にとどめる

「こんなこと言っていいのかな」「迷惑かかってないかな」などという考えが頭の中にはある。

でも、口には出さないし、態度にも出さないようにする人もいます。

良い面は、相手に気を遣わせないこと。一見、健全に見えるため、信頼もできます。

良くない面は、言いたいことが言えないため、いつか爆発する危険があること。マイナスの気持ちをため込むことで、体調が悪くなること。自分の気持ちが分からなくなることです。

自分の言いたいことが分からない

このような人に「言いたいことは言いなよ」というアドバイスは効きません。できたらとっくにやっていますよね。

さらに、「言いたいことが分からない」場合もあります。

モヤモヤはするけど、言語化できない

「何を思っていいのかも分からない」というような状態です。

かなり、自分と自分が乖離(かいり)しているんですね。

「心が体から離れ、少し離れた位置から自分自身を見ている」
「自分が今、そこにいる事があたかも映画の一場面のように感じる」

毎日のストレスが強く、心身が疲れ果てていた時、自分の体が自分ではないような違和感を覚える事があるかもしれません。

「自分が自分じゃない感覚」になる解離性障害・離人症とは

例えば、本当は内向的なのに「すっごい陽キャ」を演じるなど。本当の自分を、自分でも分からなくなっている状態です。

これが続くと、いつかバーンと爆発するか、何もできなくなるか・・

「今、自分が自分じゃない状態だな」と気づくことができたら、一度立ち止まってみることをおすすめします。気づけるだけでも大きな進歩です。

自分が本当に好きなことを見つけよう

自分が自分じゃない状態って、かなり生きづらいと思うんです。その「生きづらさ」も感じないようにしている場合も多いですね。

私も、過去に「なんか辛い」ときにカウンセリングに行ったものの、「直近の悩み」がなく、何を話せばいいか分からなかったんです。

「しんどさ」が奥深くに行ってしまってたんよね

グルグル思考のときは、答えは出ません。

そんなときは、頭で考えるのではなく、「五感で感じる好きなもの」を見つけましょう。

香り、写真、感触、音

好きな食べ物、好きな香り、好きな絵や写真、お風呂につかる、好きな音楽

ささいなことでOKです。好きなものを増やしていきましょう。

これを積み重ねることで、いつの間にか自己肯定感が上がっていきます。

そして、日記に書くことをおすすめします。詳しくはこちらの記事をお読みください。

「こんな自分」をSNSや悩み相談に投稿する

SNSで自分の考えや悩みを投稿したり、お悩み相談コーナーに応募する。これ自体はOKですね。人の意見を聞くことは、自分の視野も広がります。

しかし・・・

「しかし」キター!!

文末に「こんなことを思う自分は、おかしいのでしょうか?」という投稿見かけませんか?

あるいは文頭に「長文失礼いたします」。これも、自分で自分を下げていると考えられます。

これ、一見、謙虚に見えます。騙されないでください(笑)実は傲慢さが隠れています。

「傲慢」なんて言うと、怒られそうですが、実は私もやっていました。

謙虚そうに見えて実は傲慢

どうして傲慢なのかと言うと

「こんな質問する私はおかしいですか?」と付け加えた相談に対して、「はい。おかしいです。」と回答した場合、質問者はキレます。

「質問を読んでいますか?」「日本語読めますか?」「こんなに頑張ってるのに」「こんなに気を遣ってるのに」という返信、見かけませんか?

「おかしくないよ」と言ってほしいんだね

「こんなことを思う自分、おかしいですか?」という問いに対し「おかしいです。」という回答は間違っていません。なのにキレるんです。だったら、そんな言い方せずに、悩み相談だけ投稿すれば良いんです。

私は間違っていないという証明が欲しい

自分が望んだ回答だけを受け入れる、というのは、「他者に認められると安心できる」という考えが見えてきます。

悩み相談のコーナーではあるけれど、「私、間違っていませんよね?」と表明したいんですね。

もちろん、そうじゃない人もいます。念のため。

他者を介して「間違ってないよ」と証明されると安心できる。自分で自分を認めることができないため、傲慢とはいっても、自己肯定感は低いんです。

自分で聞いといて急にキレるのは、困るなぁ

かなり、付き合いにくいタイプです。昔の自分です・・・。あぁ恥ずかしい。

自分の望んだ回答をしない人を、責めてしまう。とってもしつこい返信のやりとりを、見かけませんか?回答者も似たタイプなんでしょう。

もう一つの目的「自分のダメさを証明してほしい」

SNSやお悩み相談に「こんな自分ダメですか?」と投稿する人で、一つは謙虚そうに見えて傲慢というものでした。

もう一つ、「はい、ダメですね」と言ってほしいタイプもいます。

闇深そうー!

自己肯定感が、極限に低い状態と言えます。

「こんな自分ダメですよね、おかしいですよね」とダメさをアピールする。

他者に「ダメですね。おかしいですね。」と言われて「やっぱり自分はダメなんだ。」と証明されたいんです。

アドラー心理学で「問題行動の5段階」というものがあります。

その最後の5段階目が「無能の証明」です。

「これ以上私に期待しないでくれ」という思いが「無能の証明」につながるのです。

これ以上の絶望を経験しないために、あらゆる課題から逃げ回るようになる。

幸せになる勇気 102ページ

ここまでくると、自己肯定感、自分軸がかなり弱い状態です。周囲の人では、回復が難しい段階とされています。カウンセリングや専門家の力が必要です。

自分でこの状態に気づいた場合は、先ほどと同じです。「五感で感じる好きなもの」を探し、コツコツと日記に書いていくことを、おすすめします。

とにかく「今」の自分をプラスにしたいね

何を思っても良い、何を感じても良い

「こんな私で良いですか?」というような言葉の裏には、「こんな私はダメ」が隠れています。

「こんなことを質問してOKですか?」「こんなことで腹を立てる私は、どこか変なのでしょうか?」

このような言葉を付け加えたいときは、「こんな質問する私はおかしい」「こんなことで腹を立てる私は器が小さい」。こんな考えが含まれています。

もちろん、ダメではありませんよね。

何を思うのも、何を感じるのも、一人ひとり、自由です。

「こう思わなきゃいけない」考えなんて、ない

湧き上がる気持ちをそのまま感じてあげる

まずは「自分が思ったこと」「湧いてきた気持ち」をそのまま感じること。

イラっとしたら、「イラっとした」でOKなんです。

もしも「イラっとした自分、おかしい?」と考えたら、「どうしてイラっとした自分がおかしいと思うの?」と自分に聞いてみてください。

ノートに書くのも良いです。

「イラっとしてはいけない」という固定観念のようなものが、出てくるかもしれません。

「イラっとしてはいけない」って思い込んでたんだ。そっかー。これからはイラっとしても良いんだよ。

こんな風に、自分をどんどん許す対話を、自分にしてあげてください。

この間、煽り運転にイラっとした!!!

いいね!素直!

素直に気持ちを感じてあげると、不思議とスゥ~っと消えていきます。

変に抑えたり、気持ちにフタをする方が、長引くんです。

「言いたいことを言う」はハードル高い?

冒頭で「言いたいこと言いなよ」と言われても、なかなか難しいです。

そんなときは、無理に言うことはありません。言えるなら言った方が良いですが。

それよりも、「思いたいことを思う」これだけで良いんです。

思いたいことを思うことができていない人は、言いたいことを言うことに抵抗があって当然です。

まずは思いたいことを思ってあげる。

これを目指していきましょう。

思いたいことも分からない人は、五感を使って、好きなものを探しましょう。

そうすると、人に聞く必要がなくなります。

そして、自分に「何を思っても良い」と認めると、人へも「何を思っても良い」と認められます。

嫌われようと、ムカつかれようと、平気になります。その人の自由だから。

直接言うわけじゃないから、大丈夫

自分にOKを出すと、人へもOKを出せるようになります。

コツコツ、やっていきましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

「幸せになる勇気」

アドラー心理学が、多くの日本人に知られた「嫌われる勇気」の続編。

この記事内で触れた「問題行動の5段階」についても。

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